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化学肥料に頼りすぎると土地がやせてしまうことがあります。圃場の地力を維持させていくという観点から、化学的な肥料に頼りすぎない農業について、改めて考える方が増えてきています。肥料が少なかった時代に、野菜や果実の栽培に活用されていたぼかし肥料や堆肥などの「肥効」や「地力維持への効果」が見直されつつあるようです。本コラムでは、元肥や追肥として活用されているぼかし肥料のメリットやデメリット、それから同じようなニュアンスで使われることの多い堆肥との違いなどを解説していきたいと思います。

ぼかし肥料とは?

米ぬか・油かす・鶏糞・魚粉・骨粉などの有機物を、嫌気性の微生物(発酵菌)に分解・発酵させて作る肥料のことです。有機物をそのまま土に施用すると微生物の働きが過度に活発になり、窒素や酸素を使いすぎて酸素欠乏や窒素飢餓による生理障害を引き起こしたり、有機物分解の過程で発生するアンモニアガスや亜硝酸ガスによるガス障害を引き起こしたりするため、土などで肥効を弱めて使うことからぼかし肥料と呼ばれるようになったようです。有機物を「ぼかす」と有機物に含まれる易分解性有機物が少なくなり、微生物の働きがゆっくりとなるため障害が起こりにくくなるとされています。

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